高円寺会館改築設計コンペ
2005
Kouenji/Tokyo

+真澄設計+津島建築事務所
+テーテンス事務所+M2

 メッカを創る
地元のエネルギーを受けとめる場の創造
高円寺周辺には、世の中の不条理に対しいつもにらみをきかし、こだわりの生き方を貫くパワフルなエネルギーの若者文化がマグマのようにどろどろといきづいている。演劇や音楽そしてアートなどによって自分を表現したいと思い、常に完成されないカオスの魂を受け入れてくれる場を探しさまよっている。行き場を求めてここにたどり着く。この建築は、そんなエネルギーを受けとめてくれる場であり、燃焼させる場でもある。そのエネルギーを市民に伝えることのできる寛大な受け皿空間がここには求められているといえるだろう。そして、表現者と聴衆が一体になったとき、新しい力がうまれる。そのエネルギーと時間が高円寺文化の風土を創りあげることになる。
 境内的空間の創造
昔、境内で紙芝居があった。友達と出会えた。そこに行けば何か発見があった。非日常がそこにはあった。時には地域の人がその空間に集まり、顔をあわせる。集うことで、精神的なよりどころにもなった。それが地域をまとめる役割としての空間を意味していた。そんな境内的空間をここに創りたい。日常から非日常への橋渡しの場にもなる。そこに演劇や音楽や踊りが集まってくる。境内的空間は人を結ぶ。
 地元と育む建築の創造
そこで出会う人々の表現方法は様々だが根底に流れている血の流れは同じだ。新しいものと出会いたい、創りたい。新たな息吹が生まれ、それは絶えず変化する。建築は使い手によって多くの発見がなされ風土がつくりあげられ常に育っていくものである。

一次審査通過作品

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