『里山の軸』は、人をこの施設に導き迎え入れます。建物の中に『とおり』がはいり、その軸線上に光の塔を設ける。塔は、中心施設としてのシンボルになり位置的エネルギーを与える。夜、美濃和紙から行灯のようにもれる光は、山里に優しい光をともします。
日本の文化は『木』の文化であり、それを支える技術にうらづけられている。この施設ではそんな技術が垣間見れる建築物でありたいと積極的に構造体を木造としている。
新しい技術と昔からの木の技術をうまく協調させる事でつぎへの世代にしっかりと木の文化を継承しているのだ。様々な文化を創って来た建築が次世代に何が残せるか。今日の建築は余りにも、我々の日常から遠く離れてしまっている。使い捨ての時代は終焉し、素材と言う原点に戻り何がどう使えるのかを考えなくてはならない。