第17回建築デザイン環境コンペ
2003
tokyo
(佳作入選)
+M2
+AsanoDesign

駅のパラダイムシフト(再構築)

駅は動線の拠点であり、街の玄関口でもある。多くの人・もの・情報が行き交う活気のある場所であり空間であることはいうまでもありません。しかし近年では、商業や利便性の追求のみの視点に片寄り、駅とその周辺のごく一部のみの地域が発展しその活気がまちに行き届かなくなっている。むしろ駅によって都市が分断されたり、ヒューマンスケールを越えた開発により愛着の湧きにくい駅になっており、結果的にまちの発展の阻害要因にもなっているのが現状であるといえる。駅舎と駅ビルと駅前広場といった一極集中型の都市整備の典型的な駅前の光景では限界が見えていることは誰の目から見ても明らかだろう。
まちを活性化させる駅は、今までの固定概念から脱却し、駅の持つ意味や役割を見直し新しい駅のあり方を再構築する必要があると考えている。駅舎や駅ビルによって、景観的また物理的分断はまちの活性化に影をおとしている。
駅に降り立ってもまちの全容がわからないこともよくあることだ。そこで駅の交通機能を地下化させ地盤レベルをオープンコンコースと位置付け、駅全体ののランドスケープ化を提案している。駅の周囲は人々の歩行機会や滞留空間を活性化させ誰もが愛着の湧くまちの空間として、生まれ変わるだろう。

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