第18回建築デザイン環境コンペ
2004
tokyo

+M2

甦る現代の横町

〜都市のファイヤーウォールとしての横町〜

まちの横町は様々な形態はあるものの、表通りの都市構成とは明らかに違い、それぞれの地域の中で日常が生きづいている人間性のある街区と言える。しかし今日では、大規模店舗などの進出や生活形態の変化より都市における横町の存在感が薄れてしまっているのが多くの横町の現状だろう。
長年造り上げてきたこの横町のコミュニティーを生かし、都市の中にどのように位置づけたらよいのかを考えた時、横町が都市防災面で果たす役割は大きいと考えたのである。しかし横町はほとんどが、小さな棟の木造建築物が密集した形で存在しており、今までは防災面では脆弱だと思われている。
そこで我々が提案する現代の横町は、都市の防災拠点としての新しい都市の防災システムである。災害時に横町は防災的な設備システムと共に、防災拠点となる建築施設を中心として、横町を形成する人々の何にも代え難い連帯感のあるコミュニティーによって機能します。
そこには災害を最小限にする連続した都市のファイヤーウォールが見えてくる。人がつくる横町が本来持つすばらしい連帯性や連続性により都市の中で役割を担うのだ。

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