この工場は郊外にある東洋第一の規模を誇るリネン工場である。周辺は田畑がまだ多いが住宅化の波がすぐそこ迄押し寄せている。工場の景観は周囲に多大な影響をもたらす。
そこでこの大きなマッスをいくつかのデザインエレメントに分節したデザインを試みている。周辺の街並は様々な要素から出来上がっている。その様々なシルエットをこの工場の外観に散りばめている。
これらのエレメントが施設全体で微妙に融合させながら一つの街並を表現している。工場内部にも工場であることを忘れさせる非日常空間を多く盛り込んだ。屋上テラスや庭園、そして物見塔などがそれである。
1Fのリネン部分には柱を極力減らす工夫をしY字型の柱を設けたり躯体の、PC化をはかり工期短縮等技術的な試みも多い。環境という視点からもリサイクルのコンセプトに則って設備を整えている。あらゆる角度から「人・環境・街並み」をテーマにしデザインを考え工夫した施設である。
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