若槻園設計プロポーザル
2003
Nagano
3000m2
S+RC
2F

私達が、今日の社会の中で授産施設がどのような位置付けにあるかを考える時、まだまだ社会に開かれている施設とは言えないでしょう。
施設が社会の中で共生していくためにはもっと社会に開かれた環境が必要であると考えます。施設の中に地域社会や他の施設や団体等と交流の場を持つことで、社会との共生を見いだし、今以上に施設の活動を活性化できると考えます。入所者が快適に生活ができるよう、生活の質の向上は建築の基本コンセプトの柱です。しかし現実的には限られた施設の中で本当に快適さを求めるのは難しいことです。
施設の中で入所者が仕事をしたり、食事をしたり、毎日同じ生活をくり返すとどうしても日常的にマンネリを感じてしまうからです。
そこでまず職・住を空間的にも精神的にも分離することが大事である考えました。さらに入所者が人や自然などと出会える場をつくることで、日々の新鮮さや発見や刺激をできるだけ多く感じられるようにし、生活に少しでもメリハリをつけられることが大切だと考えたのです。様々な場面と時間とで展開していくことが、豊かなライフワークの形成に建物が寄与できることであると思うのです。

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